AIやITを活用した企業の取り組み

~見えない・見えにくい人たちを助ける最新技術~

私たちの生活を自由で豊かなものにするために、科学技術は発展を遂げてきました。見えない人や見えにくい人が快適かつ安全に暮らせるための技術開発も、日々進んでいます。企業による新しい取り組みを紹介します。

 

 

 

 

フェイスブックの写真を読み上げる自動代替テキスト

SNS全盛のいま、フェイスブックやインスタグラムなどでシェアされる写真は、1日20億枚(※1)と言われています。 視覚的なコンテンツを目の見えにくい方たちも同じように楽しめるように、アメリカのフェイスブック社が開発したのが「自動代替テキスト」。(※1)

 

これは、人口知能(AI)が写真に写っているものを解析し、簡単な説明を自動生成する仕組みです。アップル社のiPhoneやiPadの画面読み上げ機能と組み合わせることで、音声で写真の内容を説明してくれます。たとえば、「画像には2人の人、屋外、笑っている」といったように、情景を音声で把握することができるのです。

 

現時点では英語のみの対応ですが、今後は他の言語やプラットフォームでも利用できるように準備を進めているとのこと。写真を「聞く」ことで、多くの人たちと共有し楽しむ日が来ることでしょう。

 

点字で時刻を知らせるスマートウォッチ

2015年8月に韓国のスタートアップ企業Dot(※2)が開発した視覚障がい者用のスマートウォッチは、盤面に空いた穴から飛び出す点(ドット)が点字となって時刻やメッセージを伝えてくれるもので、その名も「Dot Watch」。

 

これまで視覚障がい者は、デジタル上で何かをする際には、音声読み上げソフトやスマートフォンの音声アシスタント機能に頼らざるを得ませんでした。しかし、Dotでは、音声ではなく点字で情報が表示されるため、音声読み上げソフトに頼ることなく文字を読むことができます。

「例えば自分の彼女から携帯メールをもらったら、それを機械の声ではなく自分の頭の中の声で再生したいと思いませんか?」とDotのCEOであるエリックさんは話します。

 

また、音声ではなく点字で情報が表示されるため、外出先や電車の中など賑やかな場所でも周りを気にせずメッセージや時刻を確かめることができます。

 

電子点字リーダーとしての機能も兼ね備えているDotの実用化および販売が待たれます。(※3)

タッチセンサーや加速度センサー、Bluetoothなどの機能も備えたスタイリッシュなデザインです。

 

音声や振動でナビゲーションするデバイス

トヨタと言えば言わずと知れたクルマのメーカーですが、トヨタのアメリカ法人が開発したのは、体に装着して視覚障がい者にメッセージを伝える「Project BLAID」(※4)というデバイス。

 

これは、首の枕のような形をしていて、肩から首にぐるっと回すように装着して使用します。なめらかな材質で作られているので、肩にフィットするのが特徴です。

 

デバイスにはカメラがついていて、トイレやドア、エスカレーターや階段を認識して音声や振動でナビゲーションしてくれます。盲導犬などの補助犬と併用することで、より安全な歩行ができるものと期待されています。

 

今後はマッピング機能や物体や顔の認識機能も追加する予定とのこと。トヨタの技術を活かした開発に期待がかかります。(※5)  

 

参考資料:

(※1)AI(人工知能)を活用して、Facebookを視覚障害者の方々により使いやすく

(※2)Dot

(※3)TIME

(※4)Project BLAID

(※5)Wearable Mobility Device for the Blind and Visually Impaired Being Developed by Toyota

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