50代以上の方は加齢黄斑変性に要注意<後編>

~治療は医師の指示をしっかり守りましょう~

加齢黄斑変性の症状は、物の見えにくさや視界のゆがみから始まります。加齢とともにリスクが高まるこの病気の治療や予防策について、前編に引き続き、岡山大学 眼科学分野教授、白神史雄先生にうかがいました。

 

専門医の診察・治療を受ける

加齢黄斑変性の治療については、目に薬を注射する方法や、レーザーによる手術、そして内服薬があります。

 

「治療や通院の頻度に関しては、医師の診立てによって決定していきます。ただし、加齢黄斑変性と診断されたら、その専門医にかかることが大切。加齢黄斑変性のような眼底疾患を専門にしている医師については、インターネットで調べればわかりますので、ぜひ確認してください。」

 

治療中は、医師の指示に従いましょう。少しよくなったからといって、治療や通院をやめてはいけません。

「加齢黄斑変性は、治療によって視力が回復したり病気の進行が止まったりすることはありますが、完治することはないと思ってください。医師の言う通りに通院しましょう。」

 

治療に関しても、自己判断をしてはいけないのです。

 

バランスのよい食事と規則正しい生活をしよう

この病気の最も大きな原因は加齢ですが、加齢黄斑変性になりやすい遺伝子があることもわかっています。ただ、その遺伝子があれば必ず発症するというものでもないので、やはりどのような人でも注意が必要です。

 

日常生活の中で気を付けるべきこともあります。

「まず、タバコは絶対にダメです。加齢黄斑変性と診断されたらすぐにやめてもらいますが、そうでない人もできればやめた方がいいでしょう。それから、緑黄色野菜を積極的に摂るようにしてください。野菜不足の人も、発症のリスクが高まるといえます。」

 

今からでもすぐにできることは、心がけたいものです。

 

週に一度の自己チェックで早期発見

知らず知らずのうちに症状が悪化していた、ということのないように、日々のチェックが重要です。自分でもできる方法を教えていただきました。

 

「一週間に一度は、片目ずつ隠しながら見え方をチェックしましょう。『アムスラーチャート』という格子状のシートがあるのですが、その中心の黒い点を片目ずつ見ることをおすすめしています。ご自宅では、碁盤の目や障子の桟でもかまいません。格子状のものの中心を見つめて、ゆがんだりぼやけたりすることかないかどうかを確認してください。」

 

ポイントは、片目ずつ行うこと。両目で見ると、異常に気付きにくいのです。 そして、少しでも変だなと思ったらすぐに眼科専門医のところに行くこと。

 

「忙しいからといって後回しにしないでください。早ければ早いほどいいのですから。」

 

命にかかわる病気ではないからといって、油断はできません。私は大丈夫と思っていても、加齢黄斑変性の原因の一つである加齢は誰にでもおとずれます。目の見え方がおかしいなと思ったら、専門医を受診しましょう。

 

※加齢黄斑変性の詳細と病院検索についてはこちらでご確認いただけます。

 

 

 

白神 史雄(しらが ふみお)

岡山大学大学院医歯薬学総合研究科 眼科学分野 教授

******* ご経歴 ********

1980 岡山大学医学部卒業
1984 岡山大学医学部大学院修了
1997 岡山大学医学部眼科助教授
1998 文部省長期在外研究員 エモリー大学
2003 香川大学医学部眼科教授
2013 岡山大学大学院医歯薬学総合研究科 生体機能再生・再建学講座 眼科学分野 教授

 

日本眼科学会 常務理事
日本網膜硝子体学会 常務理事

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