一人で悩まず、仲間と一緒に病気に立ち向かおう

~加齢黄斑変性友の会レポート~

病気と診断された人たちの中には、誰にどんな相談をすればよいかわからず、一人で病気と闘っている人も多くいます。 じつは、同じ病気の患者さんやご家族たちが集う場として、皆で情報を共有・交換する「患者会」があります。

 

5月に開催された、加齢黄斑変性と診断された方々のための患者会「加齢黄斑変性友の会」(以下、友の会)を見学させていただきました。

 

患者さん同士の交流を通じて、前向きに病気に取り組む

友の会の発足は2012年10月、会員数は107名 (2016年5月現在)。会の目的は、病気や日常生活に関する情報共有と、会員(患者さん)同士の交流を通じて互いに助け合いながら前向きに病気に取り組み、穏やかな日常を過ごすことです。代表世話人の高橋英夫さんは、「この病気の人は、これ以上進行させたくない、なんとか現状維持したいと思っています。そのための情報がほしいというのが共通の思いなんです」と語ります。

 

友の会では、講師を招いて学ぶプログラムもあります。これまでに実施したこととしては、視能訓練士の話や障害者手帳取得のノウハウ、ロービジョン専門のめがねについてなど、多岐にわたります。一方、「会員間でどんなサプリメントを飲んでいるか、またiPadの活用法などの情報交換も、興味深いテーマです。」(高橋さん)  会員さんたちは、仲間に会えることを楽しみながら、この会だからこそ聞けることを真剣に話し合っています。

「みんなで学ぼう iPS細胞って何?」をテーマとした、友の会での講義。

 

 

病状は違っても、悩みは同じだからわかりあえる

会の後半は、グループに分かれての情報交換でした。病状は違っても、悩みは同じであり、わかりあえる人たちだからこそ、率直に話ができます。世話人の吉川優子さんは、「みんながどんな工夫をしているのかが知りたくて話を聞くと、みんな努力しているんです。野菜を食べるようにしているとか、外出時には日傘をさすとか、そういう一つ一つが役に立つんですよね」と言います。

 

 

症状の再発(再燃)に慎重になっている皆さんですが、それも経験者の話が参考になると言います。

 

もう一人の世話人である綾部弘子さんは「医師は『何かあったら来てください』と言いますが、経験がないと、その『何か』がわからない。だから、再発(再燃)した人の話を聞いてわかっていれば安心できます。」と言っています。

 

病気の悩みが完全に解決することはないかもしれませんが、一人で悩んでいるよりも心強くなるのは確かなことのようです。会が終わって帰るとき、来たときよりも皆さんの顔が明るくなっているのがその証拠です。

和気あいあいとした雰囲気を感じる、グループに分かれての情報交換会。

 

仲間に出会えて元気になれる場所

会の存在を知らない方や、知っていても参加に躊躇している方もいると思います。高橋さんは、「ここに来れば、同じ悩みを持っている仲間に会えます。気持ちが楽になりますよ」と、参加を促します。 誰にも相談できずに悩んでいる方にとっては、「一人で悩まないで。一緒に行動を起こして、一緒にがんばりましょう」(綾部さん)、「生の声が聞けて、何より元気をもらえます」(吉川さん)というメッセージが心強く響くことでしょう。

 

同じ病気を持っているからこそわかりあえること、励ましあえることがきっとあります。また、自分で調べてもわからないことを、教えてくれる人がいるかもしれません。加齢黄斑変性で悩んでいる人は、まず一歩踏み出してみてください。たくさんの仲間が待っています。

取材にご協力くださった、友の会の中心メンバー。左から高橋英夫さん、綾部弘子さん、吉川優子さん。

 

加齢黄斑変性友の会

問合せ先:高橋英夫 電話:090-4513-6002

 

2012年10月に発足した関東を中心とした患者会で、関東以外では札幌、青森、岩手、長野、静岡、愛知、奈良、沖縄、ブラジルに会員が存在。加齢黄斑変性以外の目の疾患がある方も入会可能。具体的な活動は、年2回の会合の開催と、年2回のニュースレター(友の会だより)の発行。

なお、関西地区では昨年、関西黄斑変性友の会が発足しています。

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